2020年5月24日主日礼拝<イエス様の昇天と弟子の使命>

大阪教会 主日礼拝 <2020524> 復活節 第7主日(昇天主日)    

説教 鄭然元牧師 / 通訳 金光成長老

 説教題目 イエス昇天弟子使命

* 聖書 使徒言語録16-11

 <日本語/新共同訳>

6.さて、使徒たちは集まって、「主よ、イスラエルのためにを建て直してくださるのは、この時ですか」と尋ねた。7. イエスは言われた。「父が御自分の威をもってお定めになった時や時期は、あなたがたの知るところではない。8. あなたがたの上に聖が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」 9. こう話し終わると、イエスは彼らが見ているうちに天に上げられたが、雲に覆われて彼らの目から見えなくなった。10. イエスが離れ去って行かれるとき、彼らは天を見つめていた。すると、白い服を着た二人の人がそばに立って、11. 言った。「ガリラヤの人たち、なぜ天を見上げて立っているのか。あなたがたから離れて天に上げられたイエスは、天に行かれるのをあなたがたが見たのと同じ有で、またおいでになる。

愛する信徒の皆さん、お元気でしょうか。

コロナウイルス感染により、大阪地域は緊急事態宣言が出ていましたが、47日ぶりに解除されました。全世界で患者は530万人以上、死者は34万人に達しました。緊急事態宣言が解除となりましたが、感染を防ぐために、市民が守るべきことがたくさんあります。その中の一つ、多くの人が一つの場所に集まることの危険性です。これから教会の礼拝を含み、教会の働きをどのようにすべきかを決める必要があります。引き続き、信徒の皆さん、健康管理にお気をつけて下さい。礼拝堂に集まって、礼拝をささげる日が早く来られますように願います。今日も映像礼拝を捧げている皆さんと子どもたちに大いなる祝福がありますよう、祈願いたします。

私は今年2020年のイースター以降、続けて復活されたイエス様と弟子たちの間に起こったことを非常に具体的に挙げながら、説教をして来ました。イエス様が復活された後、弟子たちに会い、ご自分の肉体的復活を正しく信じさせました。そして、弟子たちに普段教えたことを再度確認させ、使命を与えました。

今日の聖書の箇所は、イエス様がこの地での働きを終え、復活されてから40日になる日、天に上(あ)げられたイエス様の昇天に関する内容です。先ほど私たちは使徒信条を唱えるとき、「天にのぼり」と信仰告白をしました。キリスト教の神秘は、主は計画した一つひとつを実現されることにあります。み子であるイエス様をこの地に送り、人類を救うメシア、キリストとしての働きをさせました。人類の死に勝てるのを見せるために、十字架の死と3日目の復活を弟子たちと世の人々に確認させました。そして今、イエス様はエルサレムで天に上げられました。

今日は、イエス様の昇天に中心を置き、説教を準備し、皆様と分かち合いたいと思います。

昇天(Go into heaven、Ascension)という言葉は、「体が天に上げられること」を指します。

創5:24節に、「エノクは神と共に歩み、神が取られたのでいなくなった」と記録しています。王下2章には預言者「エリヤ」が天に上(のぼ)られたと記されています。その内容は、エリヤはエリシャとの話し中に突然、主の臨在があり、二人の間を分け、火の戦車が火の馬に引かれて現れ、エリヤは嵐の中を天に上って行ったとの記録です。

2020年5月21日(木)この日がイエス様の昇天日であり、今日の主日が昇天記念主日です。なぜ今日、このようにイエス様の昇天に関する説教を準備し、皆さんと分かち合っていますか?私たちの 信仰において、最も重要なみことばを通して、偏らずバランスが取れた信仰生活を送るためです。そして、もう一つ重要なのは異端の思想に対して、聖書を通してはっきりと確認するのが必要だからです。イエス・キリストの昇天は、イエス様の救いの働きの完全性を示すことです。

イエス様が万物の主でおられるのを表わすことでもあります。(エフェ1:20-23;フィリ2:9-11)

イエス様の昇天は 主を信じる私たちのため、先駆者として道を開いておいた事件であります。(ヘブ6:20)

イエス・キリストの昇天について、聖書は二つを証言しています。今日の聖書のみことばを通して、一つ目は「見える所から」そして「肉身」で天に上られました。再度申し上げますと、昇天は秘密に行われたことでなく、霊体ではなく肉体のままで天に上がるのをはっきり見せたのです。イエス様が昇天された理由は明らかです。まず、天は、本来イエス様の家であり、働きを終えた後は、帰らせるのが主の計画でした。(ヨハネ14:28)。

二つ目、イエス様の昇天は聖霊降臨の先行条件でした。即ち、イエス様は自分が去って行くと「弁護者」聖霊様が来られることを事前に話して下さいました。(ヨハネ16:7)

三つ目、聖徒たちの場所を用意するため、先にイエス様は行かなければいけなかったのです。(ヨハネ14:2-3)2.「わたしの父の家には住む所がたくさんある。もしなければ、あなたがたのために場所を用意しに行くと言ったであろうか。3. 行ってあなたがたのために場所を用意したら、ってて、あなたがたをわたしのもとに迎える。こうして、わたしのいる所に、あなたがたもいることになる。」そして、イエス様は天において、今、主の右の座に着くとも話されました。(エフェ1:20)

そして、私が信徒の皆さんともう一度確認すべき重要な内容は、携挙(けいきょ)に関することです。

前回、コロナウイルスの拡散と伴って、韓国に大きな波紋を起こした「新天地」の集団について説明しました。特に異端はイエス様の再臨思想に教祖を当て嵌め、みことばを混濁させます。先に述べたように、韓国教会が成長の過程で、キリスト教の全体的なバランスの取れた学びと実践において、非常に偏っていました。一方向に偏重しています。それで、自分たちが好む話だけ聞こうとするし、他方の話には耳を塞いでしまいます。知識があると言われる信徒たちも、イエス様の昇天や聖霊の降臨やイエス様の再臨に関してしっかりわかっていません。理由を教えてくれなかったから…とも言えるでしょう。私が求める信仰において、理性的だ、神秘的だ、社会福音的だ、または福音主義的だと考えられます。しかし明らかなのは、すべての始まりは、主のみことばである聖書からはじめなければなりません。これは変えることができない、イエス様の福音に対するクリスチャンの姿勢です。

携挙(ラプチャー、rapture)は、キリスト教の終末論の未来学的解釈の事件を説明する言葉です。

キリストがこの世に再臨するときにクリスチャンが空中に一緒に引き上げられ、主に会うことを指す言葉です。このメッセージは、パウロがテサロニケで、イエス様が聖徒たちを集めるため再度来られると言ったみことばです。再臨の時、死なずに携挙される聖徒たちの予兆となりました。

イエス様は弟子たちにエルサレムを離れないように頼みました。アブラハムは、イスラエル民族の祖先でありながら信仰の父です。アブラハムの信仰において最も絶頂な場面はモリヤ山、エルサレムと名付けられたところでした。ここがイスラエル民族にとって、神への従順を決断した場所となりました。そして、エルサレムは主の神殿を建てて礼拝する場所になりました。人類を救うための十字架が立てられた場所です。そして3日目にイエス様が復活された場所であり、弟子たちに会った場所なのです。弟子たちは、復活後の40日間、イエス様と一緒に過ごしました。弟子たちはエルサレムを離れませんでした。そして彼らは、自分たちを祝福しながら、天に上られるイエス様を見ることが出来たのです。

最後にもう一つ、エルサレムを離れるなと頼みながら与えて下さった約束を、私たちは覚えなければなりません。8節、あなたがたの上に聖が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、私の証人となる。<聖霊が降るとの約束です>

11.ガリラヤの人たち、なぜ天を見上げて立っているのか。あなたがたから離れて天に上げられたイエスは、天に行かれるのをあなたがたが見たのと同じ有で、またおいでになる。<イエス様がまた来るとの再臨を約束されました。>

<祈り>

愛が溢れる神様、人類を造り、救い、今日まで私たちを守ってくださったことを感謝します。イエス様が十字架で死なれた後、3日目に復活され、40日間弟子たちと一緒におられました。そして、弟子たちに新しい使命を与え、聖霊が降る事を約束しながら天に上られた昇天主日、みことばを与えて下さり感謝します。今日を生きる私たちのクリスチャンたちが、再び来られる主を待ちながら、正しい信仰生活ができるように、

聖霊様は私たちを導きいて下さい。コロナウイルス感染により、全世界が苦しみの中にいます。主の慈しみの手を伸ばし、この不安と恐怖から一日も早く抜け出せるようにしてください。

感謝しながら、主イエス・キリストのみ名でお祈りいたします。アーメン