2020/7/26主日礼拝<変化に対処する信仰>鄭然元牧師

大阪教会 主日礼拝 <2020年 7月26日>五旬節後第8主日

說敎 鄭然元牧師 / 通訳 金光成長老

 

* 題目 : 변화에 대처하는 신앙 変化対処する信仰

* : 출애굽기 12 8-12 出エジプト128-12

 

<新共同驛 >

  1. エジプトので、主はモセとアロンに言われた。2. 「この月をあなたたちの正月とし、年の初めの月としなさい。3. イスラエルの共同体全体に次のように告げなさい。『今月の十日、人はそれぞれ父の家ごとに、すなわち家族ごとに小羊を一匹用意しなければならない。4. もし、家族が少人で小羊一匹を食べきれない場合には、隣の家族と共に、人に見合うものを用意し、めいめいの食べる量に見合う小羊を選ばねばならない。5. その小羊は、傷のない一の雄でなければならない。用意するのは羊でも山羊でもよい。6. それは、この月の十四日まで取り分けておき、イスラエルの共同体の衆が皆で夕暮れにそれを屠り、7. その血を取って、小羊を食べる家の入り口の二本の柱と鴨居に塗る。8. そしてその夜、肉を火でいて食べる。また、酵母を入れないパンを苦菜を添えて食べる。9. 肉は生で食べたり、煮て食べてはならない。必ず、頭も四肢も内臓も切り離さずに火でかねばならない。10. それを翌朝までしておいてはならない。翌朝までった場合には、却する。11. それを食べるときは、腰を締め、靴を履き、杖を手にし、急いで食べる。これが主の過越である。12. その夜、わたしはエジプトのを巡り、人であれ、家畜であれ、エジプトののすべての初子をつ。また、エジプト/のすべての神に裁きを行う。わたしは主である。
    13. あなたたちのいる家に塗った血は、あなたたちのしるしとなる。血を見たならば、わたしはあなたたちを過ぎ越す。わたしがエジプトの
    つとき、滅ぼす者の災いはあなたたちに及ばない。14. この日は、あなたたちにとって記念すべき日となる。あなたたちは、この日を主の祭りとして祝い、代にわたって守るべき不の定めとして祝わねばならない。

 

信徒の皆さん、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

過ぎた一週間は、祝日もありましたが、コロナウイルス感染患者が増え、市民は大きな不安の中で過ごしました。特に大阪地域は一日当たりの患者数が最高数値の日が続きました。このような状況の中でも、皆さんと一緒に教会で礼拝を捧げることができ、嬉しく思います。今回の新型コロナウイルス禍の中、変化する社会の中でどのようにすべきか?毎日が不安と恐怖の中で生きながら、心配ばかりしています。変化する事態に対処する私たちの姿勢は決まっていると思います。今は、私たちの力だけではどうしようもない不可抗力的な状況です。もちろん、私たちには最低限できることがあります。防疫当局からの指針に応じた心得で過ごすことです。今、すべきことを遅らせず、迅速に行動することです。私たちは、絶対者である全能の主を信じ、全てを委ねることです。

 

今日のみことばは、イスラエル民族の歴史の中で非常に重要な日となった話です。イスラエルは神が選び立てた民族共同体です。現在でも、全国民の人口が920万人程度の小さな国です。その歴史を見ると、神に召されたアブラハムとその子孫の歴史であります。このごろ考古学や聖書学で整理されたものを見ると面白いです。アブラハムの出生はBC.2166年に推定される、約4,200年前の人物です。聖書で175歳まで生きたとしているので、彼の死んだ年はBC.1991年になります。彼が100歳になった時得た息子が「イサク」です。イサクから「エサウ」と「ヤコブ」が生まれます。 「ヤコブ」には「ルウベン」を始め、12人の息子が生まれます。その中で11番目の息子が「ヨセフ」でした。ヨセフは兄たちに憎まれ、ミディアン人の商人たちに売られ、エジプトに連れて行かれます。ヨセフは110歳まで生き、エジプトで死にました。後日、モーセがヨセフの遺骨を持って出てきて、ヨシュアがシケムの地に埋蔵します。

 

今日の聖書のみことばは、モーセが中心である「出エジプト記」です。ヨセフが先にエジプトに行き、その後父ヤコブが家族と一緒に移住したときは70人に過ぎませんでした。(BC.1714)300年足らずの年月を経て、モーセの時代には、壮年男子だけでおよそ60万人である民族になっていました。(BC.1445年)、イスラエル民族が、自分たちが同じ民族だという自覚をするきっかけになる事件が、今日のみことばに出ています。神がエジプトのナイル川の下流のゴセンの地に住んでいたイスラエルの民の叫び声を聞きました。主はアブラハムとの契約を思い起こされ、イスラエルの民をカナン(パレスチナ)の地へ導くため、出エジプトを考えられたのです。

 

モーセは、アブラハムの子孫であり、レビ族の人でBC.1525年に生まれました。エジプトで生まれ、40年間王宮で育ったモーセは、エジプトの人を殺した事でミデヤン荒野(こうや)に逃げて、そこに住んでいました。モーセが80歳になった年に、主が現れ、声をかけられます。彼に命じられた使命は、自分の民、イスラエルをエジプトから導き出し、主の指示した土地に導き上ることです。最大の問題は、この多くの民をどのようにまとめて、エジプト王に許しを得て、出られるのかでした。そして、イスラエルの民が自分の弁を聞いてから、従うかが心配でした。それで、神は彼の兄、アロンと共にこの仕事をさせました。

 

エジプトの王「ファラオ」のもとに出かけて行き、自分の民が荒れ野で神のための祭りを行わせるため、エジプトから去らせてほしいと願いました。しかし、エジプトのファラオは、簡単にはこのことを許しませんでした。繰り返し言葉を変えるなど、自分を欺く王にモーセの心は非常に苦しかったです。主がエジプトの王ファラオの前で奇跡を見せたし、災いも下しました。そのような災いに襲われれば、すぐにも王は許しそうなのにもかかわらず、王はエジプトの呪術師を召し出し、秘術を用いて同じことを行わせました。ファラオ王は、9つの災いを経験しながらも、モーセとの約束を守りませんでした。それを全て見守った主はモーセに言われました。

 

主に言われた内容が今日のみことばです。主が10番目の災いとして使われたのは、エジプトの家畜であれ、人であれ、エジプトの国の全ての初子(ういご)を撃つことでした。これは非常に恐ろしいことです。家畜、牛や馬や羊やヤギのような動物だけでなく、人も含まれているからです。一体どのようにして、多くの人々の中で、長男と家畜の初子を選んで撃てるだろうか、その方法も気になります。

 

主はモーセに、イスラエルの民がすべきことを教えました。まず、その家族の人数に見合う、食べる量に見合う子羊を選び、その羊は傷のない1歳の雄で用意しなさいと告げました。子羊一匹が食べきれない場合には、隣の家族と分けるようにしました。屠った羊の血に一束のヒソプの枝を浸し、イスラエル人たちの家の入り口の二本の柱(Doorframe)と鴨居(かもい)(Top of the doorframe)に塗るように告げました。

 

家の入り口の二本の柱とそれを支える役割をする重要な部分を指します。ヒソプの枝を大量の赤い血に浸し、その血が柱と鴨居に塗ってあるのを想像してみると、悍(おぞ)ましいです。ところが、これがまさに「イスラエル民の家の表示」でした。

 

新共同訳 ; 23. 主がエジプト人を撃つために巡るとき、鴨居と二本の柱に塗られた血を御覧になって、その入り口を過ぎ越される。滅ぼす者が家に入って、あなたたちを撃つことがないためである。

 

主はこのように細かくモーセを通して民に告げました。そして、もう一つイスラエル人がすべきことを教えて下さいました。羊の肉と一緒に苦(にが)菜(な)と酵母を入れないパンを作って食べるようにしました。人が食べられる植物の中、体に良く、味を吟味しながら食べられる菜でも、手入れや加工するともっと美味しくなる菜があります。だから主婦はおいしいナムル料理を作るために、何日も水につけて置く場合もあります。主がモーセに言われた言葉は、非常に急いで動かなければいけないから、苦くてもそのまま苦菜で食べなさいとのことでした。そして、パンも酵母を入れて余裕を持って膨らまして、おいしく作る時間がないとのことです。

  1. 肉は生で食べたり、煮て食べてはならない。必ず、頭も四肢も内臓も切り離さずに火で焼かねばならない。翌朝まで残った場合には、焼却する。

服装と食べ方も教えて下さいます。

11. それを食べるときは、腰を締め、靴を履き、杖を手にし、急いで食べる。これが主の過越である。

 

このみことばを緻密に見ると、時間が非常に差し迫った状態ですべき行動に見えます。今日、私たちがこのみことばを読みながら一緒に考えたいことがあります。2020年初めから始まって7月末に至るまでの新型コロナウイルス禍について、考え起こす必要があります。先週の主日、信徒の皆さんに祈りを願いながら、患者1,440万人、死亡者60万人で、日本の場合には、患者24,913人、大阪2,331人とお伝えしました。ところが、昨日の朝の統計によると、患者1,600万人、死亡者65万人近くになっていました。

 

日本も緊急事態宣言以前より一日当たりの患者数が急増しています。患者29,000人、死亡者約1,000人です。大阪も総患者数が2,900人です。前回の集中豪雨により九州地域は甚大な被害を受けました。人命被害と物的損害、災害地域住民の精神的被害は言葉では表せない苦しみをもたらしました。新型コロナウイルス禍と緊急事態の中で、私たちがすべき行動をみことばを通して考えてみたいです。主に言われたときモーセは、この困難な時を民と共にどのように克服しましたか。主のみことばに従いました。

 

指導者モーセは、自分の経験から出てきた判断や、自分の能力で行ったわけではありません。過越の羊の血を柱と鴨居に塗って、災いが及ばないようにするのは想像もしなかった方法でした。年月が流れ、過越の祝日を過ごすとき、民はこの事実を再確認し、覚え、感謝の礼拝を捧げました。それだけでなく、この過越の祭りは、各家庭でも祝うようにしました。各家庭では、家長や大人は家族が集まった席でこの歴史的な出来事を説明しました。昔、モーセとその先祖たちが食べた苦菜と酵母が入ってない硬いパンと羊肉を焼いて食べながら、自分の民族的な解放と救いに対する感謝を捧げました。

 

次世代への信仰の継承は、このような歴史的な信仰の経験を家族が共有することです。変化に対処できる姿勢は、迅速かつ正確な判断と行動が必要です。ある仕事をする時も、急いですぐやるから仕事がうまく解決できるとは限りません。迅速かつ正確にしなければならないのだとわかります。この迅速さと正確さを神から授からないといけません。このコロナウイルス禍の後に、私たちが想像できない、また他のものが押し寄せてくるかもしれません。急変して緊迫した状況が来たとしても、主への揺るぎない信仰を持って、対処しましょう。主が告げて下さるみことばを通して、取り組めるような心得を持つ必要があります。間違いなく、主は、その時代とその状況に的確な方法を教えてくださいます。

 

<祈り>

全能の主よ、今日のみことばを通して、イスラエルの民を救う事件の中に私たちを導いてくださり、感謝します。急変する今日の社会の中で、私たちが取るべき態度をわからせ、行動できるよう、導いてください。不安と恐怖から抜け出し、主のみことばに基づいて従う私たちにならせてください。

感謝しながら、主イエス・キリストのみ名によって、お祈りいたします。アーメン